しょうゆ味・カスタム

フツウの毎日

市バスに揺られて

今日、税務署へ行って確定申告を済ませてきた。税務署から市バスに乗って会社へと帰るのだが、バス停に行くとバスが来るのが20分先だったので、少ししんどいが立って待つことにした。バス停の椅子には小さいお婆さん2人が座ってお喋りをしている。どうやら電話の勧誘やら詐欺のようなことで愚痴っていた。「電話が掛かってきたと思ったら馴れ馴れしいにいちゃんが一方的に喋ってくる。」「向こうも息子の名前を出せば安心するとか思っている。」「アホか。その手には乗らない。」とかなんとか聞こえてきて、「お婆さんになっても何かしら戦わないといかんのだなぁ」と思ったりした。そしてバスが来てお婆さん2人が先に乗り込んだのだけど、座った座席は別々だし降りたバス停も別々だし、特に別れる時も挨拶している様子もないし、「えっ?お友達同士やないのー?あんな会話してたのに?もしかして、一バス限りとか?マジか。婆さんの初対面でも簡単に打ち解けられるスキル、スゲー。」と思わず驚いてしまった。
バスに揺られながら私も是非ともそのスキルを身に付けたいと一瞬頭によぎったのだが、よく考えれば、病院の待ち合い室なんかで突然若作りしている太ったおばさんが初対面なのにペラペラと身の上話をしてきたら、話しかけられた方はさぞかし気持ち悪いだろうし恐怖しかないだろうという結果になったので、今のままあまり喋らないおばさんでいようと、バスの窓越しから遠い目をしながら淀川を見つめて思った。
しかしまぁ、うちの母もそうだけど、知らない人と簡単に話せるっていうのは年齢を重ねた者同士の成せる業なんだろうな。