しょうゆ味・カスタム

フツウの毎日

祈り続ける

今日は5週間に1度の父の抗がん剤投与の日だった。いつもなら仕事を休んで付き添いに行くのだが、以前提出した足場計画書に修正がかかってしまい、急な再提出を求められたのでやむを得ず出勤した。
父の抗がん剤投与時間は5時間で、いつも11時から12時の間くらいに始まるので、出勤した当初に「午後一番くらいに病院へ行けばいっか。お昼から休み貰おう。」と考えていたのだが、足場計画書の修正やら追加の添付書類が尋常なく増えて、お昼過ぎても終わりそうな気配がなかった。私の横で専務が「今まで付けたことのないどうでもいい書類を付けろって言ってきやがって。なんでもかんでも書類!書類!書類!って馬鹿じゃないかな。」と相当怒り狂いながら悪態ついていた。
とりあえず、仕事は必死にやってなんとか終わらせたんだけど、それでも会社を出たのが16時過ぎていた。そして病院に着いたのが16時40分だった。もう殆ど投与が終わっていたのだが、父は私の顔を見たらなんだか嬉しそうで、終わるまでの少しの間、他愛のない話をした。
父の病気が発覚して大体もう1年になる。病気が分かった当時は先のことがどうなるかなんて検討がつかず、ただ「絶望」でしかなかった。「腹水が溜まっているから摘出手術ができない。抗がん剤治療をしていきます。」と言われても「もし抗がん剤が効かなかったら?もし抗がん剤が体質に合わなかったら?」なんて悪いほうばかり考えていた。でも父はあれから1年、生きている。父が楽しく生きていけるようこれからも仕事は二の次でサポートしていきたい。