しょうゆ味・カスタム

フツウの毎日

夫婦の話

結局、主人は現場の段取りがつかず今週はすべて休みになってしまった。現在飼い犬チー(メス・5歳)に薬を服用させているので、家にいて様子を見てくれるのはありがたいのですが、仕事を休めば休むほど今月の収入が少なくなるので困る。しかしこれに始まったわけじゃないので、毎年毎回このような事態に陥ることがある度いつも「なるようになる」と割り切って私が稼げばいいやんと思ってあまり考えないようにしている。あまり私が切羽詰って考えていると主人に円形脱毛ができてしまうという負の連鎖が始まるので、あっけらかんとボケたふりしているくらいが丁度いい。夫婦円満になる。
今日の夕方、社内の人間がみんな退社して私も最後に退社しようとした時、ハンサム親方が「ちょっと現場の写真整理していいかなぁ。ごめんなー。」と言って会社に入ってきた。それからハンサム親方の写真整理が終わるまでボーっとしながら待っていたんだけど、「あけみさん、最近、(パチンコ)行ってる?」って話からパチンコの話で盛り上がってしまい、帰宅する時間が遅くなった。私は勤め始めてから女として見られていないので不適切行為など無縁の人間なのだが、帰宅時間が遅くなった理由が仕事と何の関係もないことになんか後ろめたい気持ちがあって、主人になんて言おうと考えながら家路についた。帰る早々主人が「ほら、見てー。バリカンで自分でしてみてん。」と自分で施したヘアスタイルをいきなり見せてきた。なんていうか、「タキシード」のジャッキー・チェンみたいだった。

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笑っちゃいけないんだけど、堪らず笑ってしまった。あと「ジャッキー・チェンやん!」と言うとムッとするのでそれを言うのは我慢した。それから主人は私の帰りが遅くなったことを咎めることもなく、鏡を見ながら「えー?変かなぁ?変ちゃうやろ!」と気にした後、私の作った夕飯を「美味しい、美味しい」と食べてくれた。私の後ろめたい気持ちは逆に恥ずかしい気持ちになり、そして消えた。歳は離れているけれど後にも先にもこの人しかいないなぁと思っている。